地方創生・地域活性化の第一線で活躍する「地域おこし協力隊」

未だ多くの課題を抱えている「地域おこし協力隊」制度について現役の隊員および受け入れ自治体職員への
アンケートおよび直接取材を通して浮き彫りになった現状とその可能性について共有するサイトです


事業を興す

 
 

これまで地域おこし協力隊について様々なことをご紹介してきましたが、今回は協力隊の中でも特に起業を考えておられる皆さんを対象に実際に隊員として起業を目指されている方々の意識・考え方・行動について気づいた点についてご紹介したいと思います。
私個人としては事業を興すという行為自体は自己表現の究極的な形であると考えており、その観点でいえば千差万別なのですが、その中でも先行者(先輩隊員)に共通する意識や行動についてご紹介したいと思います。

現在4,000人の隊員がおられ、隊員の皆さんの強み・弱みはそれぞれであるためそれを活かした隊員活動の取り組み方、考え方・姿勢は千差万別ですが、それでも、隊員の皆さんが一度は通る土台となる共通項は確実に存在すると思います。
本記事をお読みいただいているみなさんのより良い隊員活動の一助になれば幸いです。

なお、毎回の注釈で恐縮ですが、本ブログは協力隊や受け入れ自治体の職員の皆さんへの直接取材とアンケート調査*1の結果に基づく内容になっていること、全国で約4,000名が活躍する地域おこし協力隊全員にお話をお聞きすることは困難であることからお話をさせていただく内容はあくまでも一部から全体を推測するものであり、あくまでも傾向であること、そして、ご協力いただいた皆さんに匿名での取材をお願いしておりますので、個人・団体を特定できる情報は一切掲載していないことをご理解ください。


*1 : 2016年5月から7月にかけて地域おこし協力隊のみなさんを対象に行ったインターネットアンケート。結果の詳細はこちらをご覧ください。

強い情熱

何事にも「情熱」は必要ですよね。そして、何を今更そんな青臭いことをと言われるかもしれませんがそれでも「情熱」を最初にお伝えしたい理由は、やはりこれが一番大切だと思うからです。

「情熱」を持っていなければ起業という孤独で厳しいプロセスを乗り越えていくことは難しいと思います。また、仮に立ち上げに成功して、安定した収益を上げられるような状況になったとしても、その都度異なる課題・問題が発生し、ときに人を信じられなくなることもあり、厳しい状況は続いていきます。もちろん楽しいこともありますが、おそらく比率でいえば圧倒的に厳しいと感じている時間の方が長いと思います。

また、「情熱」を帯びている人の言動には人を動かす力があり、起業プロセスの折々に必要となる他者の協力を得やすくなるという効果もあると思います。

つまり、苦しい時にもう一歩前に進む力をあたえてくれるものが「情熱」なんだと思います。

「情熱」の対象は人それぞれでありそれに良し悪しを付けることに意味はなく、ここで大切なことはその有無、そして強さだと思います。

だから、真剣に、そして長い目で成功する事業を興したいと思っているのであれば、自分ときちんと向き合い、長い人生の中で尽きることがない「情熱」を持った上で起業に向かってほしいと思います。

逆に言えばそれくらいの「情熱」を持てる分野で起業をすることが大切であるということかもしれません。
そして、その「情熱」を持って、地域おこし協力隊として活動することで、その「情熱」が地域の人々に新しい風を感じさせ、地域の人々に一歩前に進む力を与えることにもつながってくるのだと思います。


『一流』を目指す

地方都市の道の駅などに伺うと代わり映えのない似たような商品(内陸部では現地のとれたて野菜、お蕎麦、漬物など、海沿いの地域ではとれたての魚介、干物や海の幸を使った加工食品の数々)が並べられていることに気づきます。
また、一観光客の立場で見るとその地域で過ごした体験やお土産を購入したいという思いから、多少商品やサービスへの評価が甘くなることも事実としてあり、それに甘えてしまい商品やサービスの価値を高めることを怠ってしまう提供業者側の意識もあると思います。

しかし、それが特産品の販売イベントなどで他の自治体と肩を並べる環境になると状況は一変します。お客様は「隣の自治体で販売しているりんごジュースとここのりんごジュースは何が違うのだろうか。」ということを意識しながら見ており、それが明確でない場合には購入しないということにつながることも多いと思います。また、スーパーなどで行われる特産品販売売り場では尚更であり、スーパーに数多ある安くて美味しいものと比べて特産品を選んでもらうことは至難の技であると言えます。
その背景にはお客様がその商品の購入に至るために十分必要な価値を見出すことができなかったという現実があり、地域で何か商品・サービスを開発するときに最初に考えるべきことは購入者が他の商品ではなく、その商品を選ぶ決定的な要因となる「価値」は何か、「差別化要因」は何かを考え、それを生み出すことに集中することではないかと思います。

そして、その「価値」「差別化要因」を生み出す最高の手段こそが「一流」を目指すことであり、「一流」の商品・サービスは事業の継続性に大きく寄与する高い利益率をもたらします。

「一流」というと富裕層向けの商品やサービスをイメージされる方が多いと思いますが、ここでの「一流」という表現は「本物」というイメージや「他にはない価値」というイメージが強いかもしれません。

どうせ新しい価値を生み出すために起業をされるのであれば、ぜひ「一流」を目指していただきたいと思うと同時に「一流」を目指す上で様々な物や事の相対的な価値を知ることは非常に重要であることはいうまでもないことであり、その意味ではとにかく積極的に行動し、自分の視野を広げることも重要であることも付け加えておきます。


周到な準備

地域おこし協力隊として起業を目指される方々とお話をさせていただく中でその計画の緻密さや具体性に大きな差があることがわかりました。
もちろん、計画を立てるということに対してもそれまでの経験も大きく影響しますが、どれくらい強い「思い」で実現させたいと思っているかという「意志」の部分も大きく、その「意志」が周到な準備の原動力になることを忘れてはならないと思います。

地域おこし協力隊を通して起業を目指すのであれば、現実的にはどんな分野で起業を行なっていきたいかを明確にすることは最低限求められることだと思います。

それに加えて、その実現のために必要な知識・経験、リソースが地域おこし協力隊になることで得やすいという判断ができていることも重要だと思います。

また、地域おこし協力隊として期待される活動と自分自身の起業準備のための活動が、できる限り同じになることも任期が限られている地域おこし協力隊の活動においては重要なポイントになります。

つまり、ここでいう「周到な準備」とは、難しいことではなく下記のような基本的なことになります。
・起業する意思を固めること
・起業分野を決めること(農業やその加工製品などの物販なのか、観光などのサービスなのか、など)
・実現させるための必要な知識・経験、リソースを理解していること
・地域おこし協力隊活動を通して実現するための現実的なスケジュールが明確になっていること

つまり、上記は、着任後に色々考えるのではなく、着任後はすぐに行動に移れる状態にしておくこと、自分のしたいことを受け入れ自治体の関係者にきちんと伝えられるようにすることに他なりません。

もちろん、予算計画を含めた事業計画があればそれに越したことはないですが実態がよくわからない状態であまり細かく計画作りをすることは個人的には効率が悪いと思います。また、動きながら計画を作成していけるレベルまで自分を持っていく方が協力者を増やす意味でも重要であることから最低限のレベルをご紹介いたしました。


脳内ブレストとトライアンドエラー

地域おこし協力隊は、基本的には着任地域の人や物や事について何も知らない状態で着任するため、基本は地域の人とできる限りたくさん接し、山や川などの自然環境に限らず、居住地域に限らず農業・漁業地域などについても足繁く通い、いつでも何かの価値を見出すことを意識しながら行動することが重要であり、実際に成功に近づいていると感じる隊員の行動を見てみるとこの点で共通項がたくさんあるように感じました。

また、実際に様々な人と会う中で考え方が同じである人もいればそうでない人もいますが、それは自分自身が踏み込んでその人に会い、話をした結果わかったことであり、対人関係においても臆さずトライアンドエラーの行動をしつづけるという非常に地道な活動が結果的に共同経営者や賛同者という「人起こし」に繋がっている様子も伺えました。

さらに、色々な方と話す中で活用できそうな資源を発見し、それに関する事業のアイデアが浮かび上がるたびに事業化に関連する情報を迅速に調べ、頭の中でその実現性、事業リスク、投資規模や収益性について簡易的なブレストを繰り返し、事業アイデアのストックを積み上げていく工程を踏んでいる様子も伺えました。

それらのアイデアの中で実際に実行に移している物は一つか二つですがその背景には多くの事業アイデアを検討しており、取捨選択している様子も伺え、それはさながら現在主流になりつつあるベンチャー企業の立ち上げ手法の一つであるリーンスタートアップを頭の中で簡易的に実施していることと同意であると感じ、限られた時間とお金、人的リソースの中で事業を興していく隊員にとっては必須の思考・行動パターンではないかと思います。


フロービジネスとストックビジネス

一言で業を起こすといってもいろいろあると思いますが、どうせ興すなら仕組みを作ってしまえば安定した収益を期待できるストックビジネスが人材というリソースが決して豊富ではなく、信用力の高い自治体職員として活動する上では有益ではないかと思います。

例えるなら、金融ビジネスにおける住宅ローンや月額費用を得る通信サービスやビデオオンデマンド、塾事業やフィトネスクラブなどがストックビジネスにあたり、顧客を囲い込み、持続的にサービスを提供しながら長期的に収入を上げていく仕組みです。

それに対してフロービジネスのように都度顧客との関係を築きその時々に応じて収益を上げていく方法もあり、一般的に地方都市で見られる特産品販売や飲食ビジネスなどはこの典型ではないかと思います。

一般的にはそれぞれに一長一短があると言われており、ストックビジネスは初期投資が相対的に大きく、損益分岐点を超えるまでに時間がかかることがデメリットと言われますが、その代わり一度損益分岐点を超えれば安定した収益が期待でき、事業の継続力はピカイチと言えます。
対してフロービジネスは、展開当初から売上が上がる可能性が高いことがメリットですが、その分顧客との関係が不安定であるため一旦損益分岐点を超えたとしても様々な内的・外的要因により収入・収益が左右される可能性がある点がデメリットと言われます。

では、今の地方都市に必要な事業は何かを考えれば、これまでのようなフロービジネスで一時の売上に一喜一憂するのではなく、しっかりとした価値を蓄積し、それを原資にストックビジネスを作り上げ、継続的な売上を生み出す仕組みを作ることではないかと思います。また、ストックビジネスに求められる初期投資を得るために地方自治体の信用力を上手に活用することが重要ではないかと思います。

また、短期的な利益が見込めるフロービジネスと長期的な安定収入が期待できるストックビジネスで構成された事業ポートフォリオを構築することや時間差のある出口戦略を作れれば理想的であり、それが目指すべき理想の姿ではないかと思います。

そのことを地域に関連する人たちがしっかりと認識し、負担すべきは負担しあい、しっかりとした価値を生み出すことに力を合わせると同時に損益分岐点までみんなで支え合うことが地域おこしを通して何かしらの事業を成功させるために必要なことかもしれません。


地域における「事業おこし」の考え方・アプローチ

地域の主要産業を活かす

地域おこし協力隊が派遣されるような地域の主要産業は一次産業であることが多いですが、地域の主要産業を活かすことが第一義的に考えるべきことではないかと思います。

一次産業が主要産業である場合には、最も最初に考えるべきことは“差別化できる製品の見極め”と“出口戦略の見直し”ではないでしょうか。
もともと主要産業であることから生産の適した環境があることが多いと考えられ、数多くある生産物の中からその環境的な優位性を活かした生産物、差別なできる生産物を見極めることが一つの王道ではないかと思います。

また、主要産業の生産物から得られる収益を増やすという意味では、単純に生産したものを農協などの既存の流通ルートに乗せていくのではなく、直販・加工品販売・レストラン経営など多様な出口戦略を持つことが重要になってくると思います。

捨てられている物を活かすという考え方

徳島県上勝町の「株式会社いろどり」の葉っぱビジネスが有名ですが、森に捨てられている廃木材を木製の皿として再利用し都内のステーキショップなどに売り込むことで成功した事例など中山間地域では普通にそこらじゅうに転がっているものを活用し、事業として成功している事例も最近は増えてきており、このアプローチは一つの王道ではないかと思います。

ただ、たとえば上勝町の事例では、単に山にある葉っぱを都内の料亭などに卸したのではなく、料亭からのリクエストをリアルタイムに把握し、タイムリーに求められた商品(葉っぱ)を納品する仕組みを同時に作ったことが差別化を生み、成功に繋がったことを忘れてはならず、流通の仕組みにもしっかりとこだわることが重要であると言えます。

都市部と地域の価値差を利用するという考え方

地方都市で事業を起こす時のもう一つのポイントが地方と都市部で価値に大きな差がでるものを狙うことです。

その典型が廃木材を木製の皿に再利用した事例ですが、地方では森に転がるゴミとして扱われている木材片ですが、それを少し加工し、お皿として商品化することで飲食店ではスタイリッシュな食事を彩る名脇役という価値を生み出しています。

また、このような商品に限らず、地域住民にとっては当たり前でなんの価値もない街並みや自然の景観なども、たとえば長野県小布施町のように「道」を中心とした街自体を観光資源として活用したり、自然景観を活かしたフイルムコミッションの誘致を行ったり、もちろんそれぞれにきちんとしたマーケティングやPR戦略は必要ですが、いずれにせよ都市部と地域の価値差を利用したモデルがもう一つの王道ではないかと思います。


地域資源×○○(ターゲット)+αの考え方

地域おこし協力隊が派遣される地域に存在する資源は実は限られており、その資源とターゲット顧客の組み合わせの中でもっとも有利なものを選択していくことも王道の一つではないかと思います。

たとえば、上勝町の葉っぱビジネスを例にとってみると「葉っぱ」という中山間地域であればどこにでもありそうな資源と「料亭」を掛け合わせ、さらにそこに「SCM(サプライチェーンマネジメント)」の考え方を加えたビジネスモデルですし、地方都市に多く見られる「廃校」という資源と「子供」、さらにはそこに「教育エンターテインメント」という視点を加えたものが廃校を活用したキッザニアという事業モデルと言えるのではないでしょうか。

つまり、一般的に言われる「資源」×「ターゲット」という考え方に加え、+αで競争力を生み出す仕組みや視点を入れるというアプローチです。

また、「活動を有意義なもの人するBetterDos」における「情報発信」や「マーケティング」の中でもお話ししたターゲットを明確にすることが重要であるということを改めて分かっていただけると思います。


また、「地域産業×ICT/IoT」というアプローチも地域で事業を興う上でこれから重要になってくると思います。

たとえば、徳島県の高速インターネットの整備や酪農家が乳牛の健康管理のためにセンサー技術とインターネットを活用している事例などがありますが、ICTやIoTを活用できる分野はまだまだ広く、大きな可能性を秘めている分野ではないかと思います。

たとえば、少子高齢化のため後継者問題、労働力の不足が確実に起こるであろう農業や養殖事業においてセンサー技術と統計的な手法、地域wi-fiを用いることで、少ないリソースでより効率的かつ効果的に製品の量と質を上げることができる余地は大きいのではないかと思います。そのため、その仕組みの導入を支援することを地域おこしにおける「事業興し」とすることもありうるのではないでしょうか。

あまり知られていませんが、センサー技術の進んでおり、安価に導入できる製品もあることからその技術を持った人材は地域おこし協力隊として地域おこし活動を行うと同時に任期満了後はその活動自体を仕事にしていくということも検討の余地があるかもしれません。


自治体の仕組みをきちんと勉強する

地域おこし協力隊として、少なくとも数百万という活動費を使うのであれば、それに見合う計画を作成し、関連する方々に説明することが求められることはいうまでもなく、地域おこし協力隊の報酬や活動費は大元をたどれば国民一人一人の税金であり、本来であれば国民一人一人に活動費の使途の妥当性を説明する義務があることはこれまでお話をしてきたとおりですが、だからこそ、自治体組織内や議会で計画をしっかりと説明するために理解することが求められる自治体組織の意識決定の仕組み・手続きをしっかりと勉強しなければならないと思います。

特に予算編成の仕組みや地域おこし関連施策や事業構成とその成果指標をちきんと把握し、自治体職員が果たさなければならない役割や達成しなければならない目標を理解すると同時にその達成に協力していくことが大切ではないかとなります。

また、上記のようにしっかりと計画を作ると同時に自治体の仕組みをその背景とともに理解した上で自分が描く地域おこし事業を進めていく上で必要となる自治体の仕組みの変更や改善があれば、それを率直に求めていくことも外部視点の提供という観点から重要だと思います。

さらに、自治体の仕組みとともにそこで働く職員の方々を取り巻く環境を理解することも協力隊の最高のパートナーになり得る自治体職員と信頼関係を構築する上で非常に重要ではないかと思います。

「今すぐできること」「時間をかけてすべきこと」の区別をつけ、今すぐできないことに長時間時間をかけ、最終的に何も実現できず時間だけ無駄にするようなことやそのことで人間関係を悪くするようなことを避けるべきであることは言うまでもなく、「時間をかけてすべきこと」に対してはしっかりと時間をかけるためにも、自治体の仕組みや職員を取り巻く環境を理解することは自治体組織で働いたことがない地域おこし協力隊にとっては特に大切ではないでしょうか。

また、地域おこし協力隊を導入する地域では、行政機関の影響力が強いことも多く、任期満了後にその地域で生活をしていくために必要となる仕事を得る上でも、自治体のことをよく知っていることは決して無駄にはならないと思います。


使える制度・仕組みは活用し尽くす

地域おこし活動の延長線上で「事業興し」を考えるにあたり、ぶつかる最初の障害は、様々なリソースの不足だと思います。しかし、そのリソースを得るために地方自治体では活用できる仕組みがたくさんあり、それを上手に使うことも事業興しを成功させる一つの秘訣だと思います。

たとえば、地域おこし活動の代表的なものとして地域の各種イベントの開催や特産品販売イベントへの参加など地域おこし協力隊が一人で行うことが現実的に困難なことであっても、どの自治体にもある「謝金」という制度を用い、地域イベントなどの準備を手伝ってくれた地域住民のみなさんに謝礼の意味で礼金を支払い、地域住民の助けを得ながら実行している協力隊が少なからずおりました。
また、ネイチャーガイドなどを地域おこし活動にされている方であれば一時的に地域住民の方々の協力が必要な時に謝金制度を利用することもできると思いますし、地域住民としては少ないながらも労働の対価が得られることや地域おこしに貢献したことが一つに達成感になるのではないかと思います。

また、地域おこし活動の一貫で活動・生産拠点が求められる事業を興すケースなどでは、その拠点を構えるための資金を調達することは非常に難しいですが、「指定管理者制度」を上手に活用し自分自身で施設を保有せず、その管理者として指名されることで乗り越えている隊員もおられました。

さらに経済産業省が主幹で行われている創業支援制度、第二創業支援制度などもあり、しかるべき手続きを満たせば事業の立ち上げ時の費用や事業継続のために必要な費用の一部を支援してもらうことができます。

上記とは別に自治体独自の支援制度により起業家を支援している自治体もあることから、地域おこし協力隊に応募するにあたり事前に確認することも重要であると同時に、それらを上手に活用する上でしっかりと自分のプランを作ることが大切であることは言うまでもありません。


最後に

上記はあくまでも私自身が見聞きしたことをまとめたものであるため「事業おこし」の正解ではないことは言うまでもないことですが、何か軸となる考え方がある中で「事業おこし」を考える方が思考を巡らせやすいのではないかと思い、ご紹介致しました。

また、言うまでもないですが、考え方や使える制度・仕組みとしてこれが全てではなく、可能性は無限にあると思いますので「事業おこし」をお考えであれば、これからの社会の動きや様々な事例を参考にしながら、地域で事業おこし上で求められる基礎的な知識を得る努力をし、地域の実情にあった「事業おこし」、地域の課題を解決する「事業おこし」にぜひ挑戦して欲しいと思います。

最後に一点お願いです。

現在昨年に引き続き2017年地域おこし協力隊向けアンケートを実施しています。

これまでに全16回となっている本ブログ「地域おこし協力隊の仕事」も昨年多くの方にご協力いただいたアンケートの結果が非常に重要なインプットとなっております。

アンケートは現役の隊員、任期満了された隊員、途中退任された隊員の皆さんが対象になります。
皆さんの厳しい現状を正しく社会に伝えるため、皆さんが経験から学んだ隊員活動をよりよくするために取り組まれていること、後輩隊員へのアドバイス、制度・受け入れ態勢をよりよくするためのヒントなどを共有いただけないでしょうか。

アンケートは下記の「アンケートに協力する」ボタンをクリックいただくことでスタートします。

ご協力のほど何卒宜しくお願い致します。

皆さんの意見を聞かせください

地域おこし協力隊制度はまだまだ発展途上であり、事例やノウハウの共有が必須になります。
皆さんのご意見・ご感想などなんでも結構です。多くのコメントをいただき、本サイトが地域おこし協力隊のノウハウ蓄積・事例共有の場の一つになれば幸いです。